樹木医ってどんな資格?
樹木医とは、病気になった木の治療を行う樹木のお医者さんのことです。
国家資格ではありませんが、樹木医を名乗るには財団法人日本緑化センターが主催している資格試験に合格することが必要です。
この樹木医の資格者は、市民ボランティアや趣味としての資格取得のケースもあるため一概には言えませんが、公共の緑化関係の仕事、農林関係の仕事、もしくは造園業などに従事しています。
樹木医を職業としてそれだけで開業している人はほとんどいませんが、大切な天然記念物に指定されている大きな木やシンボルツリーなどを大切に守り次の世代に引き継いでいくためには、そのような専門知識を持った樹木医の力が必要とされています。
人間が体調を崩してしまうのと同じように、樹木も環境汚染や病害虫などが原因で病気にかかってしまうケースがあります。
樹木が病気になった時に治療を行えるのは、樹木に関する幅広い専門的な知識を持った樹木医です。
人間を診る医者と同じように、診察、分析、処置の3種類のステップを踏んでいきます。
どのようなことが原因で病気になっているのか、じっくりと観察をした後に専門器具を使って十分な検査や分析を行います。
その後、必要な薬剤や肥料などを使うことで病気を治していくのです。
樹木に負担をかけないよう不必要な検査は出来ませんし、原因を見誤ることは樹木の寿命を縮めることにもなります。
経済的な損失も大きくなるため、樹木医は非常に責任のある仕事といえるでしょう。
樹木医になるのは難しい?
樹木を診断・治療し守っていくためには、専門的のかつ幅広い知識と経験が必要です。
樹木医という制度が生まれた当初は国家資格でしたが、現在は民間資格となりました。
この樹木医認定試験に合格し登録されるのは、どれくらい難しいことなのでしょうか?
樹木医になるためには、造園業などの実務経験が7年以上、もしくは樹木医補の認定を受けた後1年以上の実務経験があることが必要です。
樹木医の試験は毎年夏に受講生を選ぶための試験から始まります。
120人が選ばれた後に、2組60人に分かれて約2週間の研修が行なわれます。
講義や実習、筆記テストなどが行われ、樹木医としての適正判断などを行うために面接も取り入れられています。
最終的に樹木医制度審議会による審査が行われ、面接の結果に基づいて合否が決定します。
この試験に合格すると、樹木医登録名簿に記載され仕事の依頼がくるようになります。
樹木医の試験資格
樹木医試験を受けるためには、樹木医補の認定後1年以上の経験が必要と説明しました。
樹木医補とは、2004年に導入された樹木学植物病理学に関した基本的な知識技術を証明する資格のことです。
この試験に合格すると、1年の実務経験で樹木医に挑戦することができます。