環境アセスメント士の資格内容
環境問題に興味のある人なら、「環境アセスメント」という言葉を一度ならず聞いているのではないでしょうか。
環境アセスメントというのは日本語に訳すると「環境影響評価」のことで、「法令アセスメント」と「条例アセスメント」の2種類があります。
法令アセスメントは国の法律に基づくもので、2~3年かかる環境影響評価を行います。
これに対して条例アセスメントは自治体の制定した条例に基づくもので、一般的に言って1年ほどかかる生活環境影響調査を行っています。
環境アセスメント士(Environmental Assessor)というのは(社)日本環境アセスメント協会(JESA)が資格認定を行っているもので、資格を得ると環境アセスメント調査員などの職業に就くために非常に有利です。
ですから、ただ単に環境問題に関心があるだけではなくて、環境改善に実際に貢献したい人は環境アセスメント士の資格を取得しておくのがおすすめです。
環境アセスメント士の目的・役割
環境アセスメント士というのは、環境アセスメントに関わる計画や調査、制度や手続き等の実務において専門的な知識と技術を持って業務を行なっていける人のことです。
環境アセスメント士として活躍するためには、広範な知識と能力の他に高いマネジメント能力とコミュニケーション力が必要となります。
環境アセスメント士資格の取得方法
環境アセスメント士は大気環境や水環境、土壌環境、温室効果ガスなどを扱う「生活環境部門」と植物や動物、生態系を扱う「自然環境部門」の2部門に分かれています。
環境アセスメント士の認定資格試験を受験するためには、四年制大学を卒業した後、環境アセスメント関係の業務に実務経験した年数が5年以上である、または大学院を修了した後に環境アセスメント関係の実務経験を3年以上積んでいることが条件となります。
また、環境アセスメント関係業務に8年以上実務経験がある人も受験資格を得ることができます。
受験手数料は12,000円、登録料は15,000円で、2020年の場合、受験申込期間は9月1日から10月23日までとなっています。
試験日は11月23日ですが、受験票は10月下旬までに受験者に発送されます。
試験方法は筆記試験のみで、「各専門とする部門の業務経験」(記述式 2400文字)と「各専門とする部門の技術・知識」(択一式 40問題)、「環境アセスメント法制度、手続き等の基礎知識並びに環境全般に関する基礎知識」(択一式 20問題)、「環境アセスメンント実務の管理技術力・技術者倫理」(択一式 10問題)から構成されています。
資格試験の過去問題集については、日本環境アセスメント協会で入手することができます。