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酸性雨の正しい知識

酸性雨

酸性雨も私達が頻繁に聞く名前ですが、そもそも日本人の私達は酸性雨とは無関係と思っているのではないでしょうか。
そもそも酸性雨とはどのようなものを言うのでしょうか。

日本人の環境の問題をしっかり考える上で、酸性雨の問題もないがしろに出来ることではありません。
しっかりここで勉強をしましょう。

二酸化炭素の関係

酸性雨とは、pHが5.6以下の雨のことを言います。
pH=7で中性、7未満が酸性です。

pHが7未満の降雨に対して酸性雨と言わない理由は、大気の二酸化炭素の影響を考えるからです。
二酸化炭素が約0.039%大気の中に含まれて、この二酸化炭素が、雨を酸性にし、pH約5.6とします。
人間活動の降雨の汚染がないときでも、 pHは5.6になると考えられています。

酸性雨の起こる原因

そもそも酸性雨がどうして起こるのか真剣に考える姿勢が大事なのです。
酸性雨も自然に発生すると言うことでなく、私達がこの世界に生き、工場を動かし、自動車など運転することで硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)を排出して、更に太陽の光によって化学反応が起こり硫酸や硝酸と言った強い酸に変化してしまうと言われています。
雨に溶け込んで、pHが5.6以下となりここに酸性雨が出来上がります。

酸性雨の抱えている深刻な問題

酸性雨によって、私達の暮らしはどのようなことに脅かされて行くのでしょうか。
この酸性雨は森林の生態系へと大きな影響を与えて行きます。

酸性雨が森の中で直接的に葉に触れる、更に土壌が酸性化してしまうことによって、土壌のアルミニウムが溶けだしてしまうことになります。
植物の根に大打撃を与えて、森林は次第に枯れて行ってしまうことになります。

更に酸性雨は湖、河川へと与える影響を考えていかなければなりません。
酸性雨が水のpHを低下させることになり、そこに昔から住んでいる生物などが死んで行ってしまう危機を迎えてしまうことになります。

通常の湖沼、河川水の場合pHが7程度を維持出来ているものです。
酸性雨の影響でpHが低下し6程度になってしまうことで既になかなか魚が住む環境ではなくなっていると言われています。

snowmelt acid shock

更に積雪のあるような地域において、雪の中に含まれていた、 硫酸や硝酸などの不純物が濃度の高いまま放出されると言う事態も起こっているようです。
snowmelt acid shockと言う言い方をしますが、海外では深刻な問題を抱えている国々も多くあります。

日本の場合、酸性雨は降っているのでしょうか。
これは日本も例外ではありません。
日本でも既に酸性雨の深刻な問題を抱えています。

更に日本に降る酸性雨はアジア大陸からのイオウ酸化物(SOx)が風にのって、海を越えて移動してき たせいとも言われています。
酸性雨の問題はみなさん一丸となって今後も取り組んでいかなければならない問題です。