1. >
  2. >
  3. 「建築物省エネ法」とは

「建築物省エネ法」とは

NOIMAGE画像

エネルギー問題の現状を踏まえた環境活動の目的

エネルギーの問題が、環境への負荷だけにとどまらず、私たちの生活にも負荷をかける状況になっています。
とくにここ日本は原発の問題もあって、エネルギー状況の逼迫が不安視されています。
これからは「いかにクリーンなエネルギーを生み出させるか」だけでなく、「いかに消費エネルギーを減らせるか」も意識したうえで環境問題と向き合う必要が出てきていると言えるでしょう。

そんなエネルギー問題への取り組みを日常生活レベルで実践していくうえで、ひとつの鍵となる法律が建築物省エネ法です。
簡単に言えば、一般家庭で消費するエネルギーをできるだけ減らせる建築物を立てるための法律です。
制定は2015年、比較的新しい法律であることからも現在の逼迫したエネルギー問題の状況が窺えます。

この法律の内容

この法律が制定された背景には、日本国内におけるエネルギー問題の逼迫や世界全体の環境問題への意識の高まりだけでなく、過程におけるエネルギー消費量の増加もあります。
例えば1990年におけるエネルギー消費全体のシェアでは、業務・家庭における消費量は26.5パーセントだったのに対して、2016年には30.4パーセントにまで増加しています。
これを1973年のデータと比較すると、18.1パーセントから30パーセントを超えるレベルにまで増加していることになります。
業務・家庭いずれも住宅やオフィスなど建築物でエネルギーを消費していることになりますから、それを減らすことでエネルギー消費量、環境への負荷を軽減していくことかできる、そのための法律がこの建築物省エネ法というわけなのです。

なお、この法律は大きく分けて2つの部門があります。
まず義務となっている規制措置ですが、例えば300平方メートル以上の住宅を新築・増改築する際には省エネ計画の届出義務が必須に成る、2000平方メートル以上の非住宅建築物を新築・増改築する際には省エネ基準に適合していること、適合性判定を受けることが義務つけられるなどがあります。
一方、誘導措置は任意のもので、新築や増改築の際に一定の基準を見たす省エネ性能が導入された場合にはさまざまなメリットを受けることができるものです。

この法律で環境問題に貢献するには?

義務になっている部分は誰でも基準を満たす必要があるので、「やって当然」ということになります。
一方、誘導措置の場合は任意ですから、こちらを意識して環境問題の一環として取り組んでいくことができるでしょう。
例えばこれから家の新築や増改築を検討している場合にはできるだけ省エネ性能に優れた構造や設備にするのがもっともわかりやすい方法になるでしょう。

太陽光発電に代表されるように、省エネ住宅は導入時に初期費用がかかる一方で光熱費などの長期的なランニングコストの面で優れたメリットを持っています。
また、こうした省エネ設備を導入する際には自治体から補助金を受け取れるケースもあります。
この法律を踏まえた上で、「よりエコな家造り」を意識することでひとりひとりがより環境問題に貢献できる生活を送れるようになるはずです。