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「国連気候サミット」 とは

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背景は人間の活動が気候変動に影響を与えている可能性

私たちが暮らす地球の気象・気候が、数十年間~数十万年間にも渡る長期スパンで少しずつ変わる事を気候変動と呼びますが、この変動は現在も起こっている現象で、私たち人間の暮らしに極めて現実的な大きな影響を及ぼしています。
その気象変動の影響で世界中、各国の経済には重要な問題を及ぼし、刻一刻と、多くの負担が人類に解決すべき課題が突き付けられているのです。

しかし、人類の知恵で、人類に負担が出来て、しかも、多大な成果をもたらす事が可能な解決策は既に存在する、との認識が広く高まってきました。
その解決策を実行に移すことで、全ての人類はより良いクリーンな環境の下で、よりしなやかで力強く経済活動を営むことが可能となるのです。

この考え方の下、国連の潘基文事務総長は、2014年9月に開催する気候サミットに加盟各国の政府、関係機関、市民社会のリーダーを招待しました。
そしてこのサミットにおいて総長は、環境改善に意欲的な共同声明や行動プランを示す事を各界のリーダーに求めており、二酸化炭素など地球温暖化に悪影響のある物質の排出量削減を促し、気候変動に対する危機意識をさらに高め、政治的意識を一致させる事により、平成27年のパリ気候変動会議(略称:COP21)での有意義な合意に繋げる意気込みだったのです。

従来であれば長期スパンで政策を考える気候変動

これまでであれば、通常、気候変動についての政策決定に当たっては、変動要因が火山の噴火などのマグマの活動や海洋の変化を始めとする自然現象、太陽のコロナの活動などが主なテーマであったため、30年の長期スパンで考慮されることが一般的でした。

ところが、近年では、人類の活動による温室効果ガスの排出による地球温暖化の進展や森林破壊など人為的な要因で、気候変動が生じていることが指摘されています。
その人為的に生み出された気候変動による悪影響に対処すべく、国連は気候変動枠組条約を結び、締約国会議(いわゆるCOP)を毎年開き地球環境の維持保全のための国際的な枠組みを話し合っています。

気候変動は地域により考え方は違えど国境を越えて解決すべき課題

一般的にCOPでは温暖化対策をメインに据えて交渉されますが、この問題は技術や資金面の問題から主に先進国と途上国間において、考え方や立場の違いが目立ち、対立する論点も目立ちます。

しかし、気候変動や地球温暖化対策は一部の国や地域で行っても効果は限定的であり、国境を越え国際社会が一体となって解決すべき課題です。
この考えの下、総長の呼び掛けに応じ開かれたサミットが2014年にアメリカの本部で開かれ、総長の思惑どおり平成27年のパリ協定(COP21)に繋がり、結実しました。