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産業廃棄物と普通のゴミの違いについて

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産業廃棄物は事業活動ででるゴミ

ゴミの問題は環境や資源を考える上で、非常に重要だと思います。
ゴミにはさまざまなものがありますが、環境問題でよく取り上げられるのが、産業廃棄物です。

産業廃棄物とは工場、工事現場、火力発電所などの公共施設、畜産農場などがものを作る、販売するなどの事業活動を行うときにでるごみのことです。
たとえば、工場から出る金属のクズ、切削油や潤滑油などの廃油、衣類メーカーから出る繊維くず、畜産農家などから出る動物の糞尿や死体、病院で使用された注射針など、さまざまなものがあります。

また、これらの産業廃棄物のなかでも、毒性や爆発、感染の危険がある危険なものは、特別管理産業廃棄物に指定されており、一般の産業廃棄物とは別に保管、処理しなければいけないと決められています。

産業廃棄物は事業者が責任をもって処理するほか、都道府県の許可を受けた業者に処理を委託して処分することも法律で定められています。

家庭ごみは一般廃棄物

事業活動に伴って生じるゴミが産業廃棄物と呼ばれるのに対して、家庭で出るゴミや粗大ごみなど、産業廃棄物以外のゴミのことを一般廃棄物といいます。
一般廃棄物は市町村が管理しているため地域によって異なりますが、事務所など会社ででる紙くずや生ごみも、産業廃棄物ではなく一般廃棄物に指定されているのが一般的です。

日本のゴミ問題とは?

現在、ごみ処理に関する課題として挙げられているのが、ゴミの大量発生・大量放棄放棄です。

現在日本では、年間に4,400万トン以上のゴミが発生しています。
これを東京ドームにゴミを捨てたと試算すると、東京ドーム120個以上の量になります。
ゴミは資源ごみはリサイクルされますが、リサイクルできないものは燃やすか、最終処分場に埋め立てて処分されます。
年間に埋め立てられるゴミは400万トン以上で、これは東京ドーム10個以上の量となるのです。

また日本は焼却炉の数は世界で最も多い国でもあり、2009年時点のデータですが焼却炉を1243基所有しています。
実に世界中の焼却炉の3分の2を占めているのです。
アメリカが351基、フランスが188基、ドイツが154基、イギリスが55基であることに比べると、いかに焼却炉が多いかわかると思います。

ごみ焼却施設で問題になるのが、ゴミを燃やすときに発生する排ガスに含まれるダイオキシンに対する心配です。
ダイオキシンは年々減っており、現在は年間19グラム程度。
1997年時に比べると約98%の削減を実現しており、人体への影響はほぼないと報告されています。

気になるのは、焼却炉から放出される二酸化炭素で、地球温暖化が世界的な問題となっている現在、環境汚染に対する懸念があります。
二酸化炭素の排出量を抑えるごみ焼却炉へと切り替える施設が増えているものの、まずはゴミの量を減らす努力を行うべきだと思います。
ついポイポイと気軽にゴミを捨てていますが、積極的にリサイクルに回すなど、ゴミを出さないよう心がけなければ……。
でも、なかなか難しいですね。