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スローフードという考え方がすてき

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スローフードとは?

スローフードとは、人間の食生活や食文化を取り巻く環境やシステムを改善するために行われている草の根運動です。
現在では160か国以上という世界的な規模で展開されているスローフード運動ですが、もともとは1989年にイタリアでスタートしました。

日本でも、スローフード日本が2016年に発足しました。
この機関は日本国内で草の根運動を展開することを目的として支部を構え、団体の活性化及び国際化を目指した産官学民連携で活動をしています。
社会の仕組みや地球環境が大きく変わろうとしている今だからこそ、多種多様な分野や業界が手を取り合いながら、また世代を超えて多様性に満ちたサステイナブルな食生活を作り出さなければいけません。
スローフード活動は、そうした持続可能な社会づくりに食という側面から大きく貢献しています。

スローフードの目的

スローフードが設立された当初の目的は、地域の伝統や食文化を継承しながら楽しむスローな生活を守ろうというものでした。
発展し続ける産業屋利便性の高いファストフードなどの影響をうけずに、できるだけ健康的な食生活を営もうという活動だったのです。
しかしその後、スローフードは少しずつ進化しながら世界規模で展開され、その中でスローガンや目的も少しずつ変化していきました。

現在のスローフードは、「Good, Clean, Fair(おいしい・きれい・ただしい)」をスローガンとしています。
世界中の人々が食べ物を享受できることを願い、食を中心とした多種多様なプロジェクトを展開しています。

このうち「Good」は、食事は美味しく風味があり、新鮮であるべきだという概念と共に、人間の感覚を刺激して満足させるものだと定義づけています。
「Clean」は、生態系や環境、地球の自然に負担を掛けない食生活を目指そうという意味があります。
そして「Fair」は、食の生産から流通、販売すべてのプロセスにおいて、関係する人が適切な労働条件や報酬を受け取れる社会的公正さを表しています。

スローフードのメリット

スローフードの活動をすることの1つ目のメリットは、食の安全性に対する意識の高まりです。
おいしさを追求しながらも健康に害を及ぼさない食生活を探求することによって、食と健康との結びつきがより強くなるでしょう。

2つ目のメリットは、貧困救済です。
食材の流通がグローバル化している昨今では、貧困な地域から原料を買い付けて流通する先進国も数多くあります。
そうしたプロセスの中で賃金や労働条件が適性に改善されることで、貧困地域の救済というメリットが期待できるでしょう。

3つ目のメリットは、地球の自然環境保護です。
自然環境を破壊することなく食を提供するためには何が必要か、人間は何をすべきかという点を模索するスローフードによって、自然環境と人間の食生活が共存できる社会づくりを目指せます。