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作業環境測定士の資格

2つの工場

作業環境の快適さを保つための資格?

ものを作る工場や建設現場などでは、常に快適な環境が保たれているわけではありません。
真夏の炎天下での肉体労働、熱せられた金属を使う工場、海中や高山など高圧な環境での作業、ヒ素や水銀、放射性物質を扱ったり、耳をつんざくような騒音にさらされたりする現場など、過酷な環境で働く人々が大勢います。
このような環境で働く人々は、健康を害しやすく、労働災害のリスクが高くなります。

そこで、登場するのが作業環境測定士なのです。
作業環境測定士はこのよう職場環境において、有害物質を測定測定するなどして、現場における危険度を具体的に評価します。
さらに、測定結果に基づいて、職場環境改善のアドバイスを提案するのも作業環境測定士の仕事です。

職場環境を改善し、働く人々を守るのが、作業環境測定士なのです。
作業環境測定士は職場環境改善のスペシャリストで、企業や事業者に対するコンサルタントの役割を果たします。
このため安定した収入が得られる上に、働く人たちの健康を守るというやりがいのある仕事といえるでしょう。

作業鑑定士の資格を取る方法は?

作業鑑定士の資格を取得するには、作業鑑定士国家試験に合格し、その後に講習を受けた上で、作業環境測定士として登録ささる必要があります。

ただし、環境計量士や衛生管理者など一定の国家資格を取得している場合は講習を受けることで、国家試験科目の一部が免除されます。
また、医師や薬剤師といった医療系の国家資格がある場合も国家試験が免除されます。

作業環境測定士の国家試験は第一種作業環境測定士の試験と、第二種作業環境測定士の試験の2つに別れています。

そして第二種作業環境測定士は労働衛生一般、労働衛生関係法令、デザイン・サンプリング、分析に関する概論の4つの科目があり、これらの全課目を受ける必要があります。

ただし、第一種衛生管理者か衛生工学衛生管理者、環境計量士の資格があれば、一部課目が免除されます。

第一種作業環境測定士の試験は、石綿を含む鉱物性粉じん、放射性物質、金属以外の特定化学物質、金属類、有機溶剤の5つに分かれています。
これらのうちから受験したい選択科目に加え、第二種作業環境測定士の4科目を受験しなければいけません。

作業環境測定士国家資格の受験資格は、理系の大学か高等専門学校を卒業し、1年以上の実務経験がある人、理系以外の大学か高等専門学校の卒業者の場合は、3年以上の実務経験がある人など、細かく規定されています。
受験資格など詳細は、公益財団法人安全衛生技術試験協会のホームページで紹介されています。

(参考記事)
公益財団法人安全衛生技術試験協会

なお、平成29年度に実施された作業環境測定士試験の合格率は、第一種作業環境測定士が71.1%、第二種作業環境測定士が40.4%となっています。