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「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」とは

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前回サミット後の点検が主目的

この会合は、平成4年に南米・リオで開かれたサミット後、20年を経過する節目を迎えるに当たり、その後の状況の点検を目的に平成24年に、再び同地で開かれた会合です。
この会議、リオ+20には、国連加盟の188カ国とEU、パレスチナなどから出席者があり、国連がこれまで開催した会議の中でも最大級の会議と言われています。
100人に近い各国首脳らも含め関係者や関連団体、非政府法人などを含めると約4万人の関係者が集まったとされます。

日本からは外務大臣や官房副長官、外務・財務・文部科学など関連の各省庁職員の他、市民社会の代表で構成された代表団総勢130名が参加しました。
会合のメインの目的は、平成4年に開かれたリオ・サミット以後20年間に渡って世界各国で努力された持続出来る開発に関連した施策の進み具合や未だ残された問題を点検し、新たに見つかったテーマ等を整理し、全体を評価することです。
また、同時に、持続可能な開発に関して次のステップとなる国際社会での政治的公約を確認することにありました。

大筋では合意が得られるものの経済分野では先進国と途上国の溝も

リオ+20最終日に取り纏められた文書「私達の望む未来」においては、地球環境の維持・保全と途上国をメインに貧困の根絶等に関連する「持続出来る開発目標」等の各国合意には至ることが出来ました。
そしてその目標を平成27年以降の国連開発アジェンダに一本化させる事や、持続出来る開発に関しての水準の高い会議の場を作ること、都市や防災等の各フィールドでの施策に関する合意にも至りました。

将来目指す社会として、豊かさと福祉、環境保護を成り立たせる開発を実現する為、新時代の国際社会の認識の統一を図るものとなりました。
世界各国が持続可能性の問題をクローズアップして知恵を出し合い、解決策を導こうとする絶好のチャンスとなったのです。
残念ながら、グリーン・エコノミーについてのスケジュールの取り纏めに関しては、先進国と開発途上国の意見の隔たりは埋まらず、各国の自主的な施策に任せる事にとどまりました。

同時に組織改革も実施

リオ+20では併せて組織面での改革も実施され、経済社会理事会を、経済・社会・環境フィールドを網羅できるようメイン組織としてパワーアップし、国連環境計画のパワーアップと格上げが決定されました。

また、持続出来る開発委員会の代わりになり得る第1回となる、水準の高い政治レベルの会議の場を、平成25年9月の国連総会までに開くことも決定されました。
なお、日本は各国がグリーン経済へスムーズに移行出来るようサポート費用として3年間で30億ドルを拠出する事や1万人規模の「緑の協力隊」を作り、金銭面のみならず、人的・技術的にもサポートすることを表明しました。